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センサコラム「紙パルプス技術タイムス2005年2月号」Vol.01

紙パルプ産業におけるオープンネットワーク化
PROFINETの勧め


NPO法人日本プロフィバス協会 元吉 伸一

株式会社ノーケン システムエンジニアリング部 中川 雅造

1.はじめに

 紙パルプ産業において、CIM(Computer Integrated Manufacturing)はミルワイドシステムと呼ばれていて、 その構成は図1に示すようにレベル1−プロセス制御,レベル2−部内統合管理制御, レベル3−工場統括というように階層的となっています。 この構成のレベル3については、本誌2003年2月号にプロフィバスの勧めとして、PROFIBUSの技術の紹介をしました。
 この紙パルプ産業のミルワイドシステムは複数の操業部門間のデータを共有化するだけではなく、製造コストに差をつけて企業間戦争に勝ち残るための戦略的なシステムとしても位置付けられており、変動する生産要求に対して各生産ライン,エネルギー,工場内物流の効率化,最適化が追求され、各部門の設備を最適に運用していく必要がありますが、収集された多くのデータを用いて計算させて、先々のプロセスの操業計画や操作量をより動的に作成して工場操業を支援したりする機能が取り組まれています(「紙パルプ産業における制御」より)。

2.ミルワイドシステムのこれから

図1 ミルワイドシステム構成

図1 ミルワイドシステム構成

2-1 これからのミルワイドシステム 〜オープン化への対応〜

 紙パルプ産業においては、1980年代にレベル1に対してDCS(Distributed Control System)、そしてレベル2に対してプロセスコンピュータが次々に導入されました。
21世紀に入り、これらのシステムが老朽化して保守に追われ、その更新が新しい課題となりました。「更新コストの圧縮」は最大のテーマですが、もう1つ「オープン化への対応」という重要な課題があります。
 フィールドバスのオープン化の流れに沿い、2000年1月、国際標準規格IEC-61158(Digital Data Communication for Measurement and Control ? Fieldbus for Use in Industrial Control System)において、次のプロトコルが採用されました。
・ FOUNDATIONフィールドバス
・ FOUNDATIONフィールドバスHSE(High Speed Ethernet)
・ PROFIBUS
・ P-Net
・ Swiftnet
・ WorldFIP
・ INTERBUS
その後、PROFINET、EtherNet/IPなどが本規格に追加されています。
 PA(プロセスオートメーション)においては、PROFIBUS,FOUNDATIONフィールドバスの制御システムの導入がここ数年で大きく進みました。(FFシステムは、全世界で5,000システムを超え、またFAも含めたPROFIBUSは40万システムに及びます。)
 紙パルプ産業において、従来のDCS−プロセスコンピュータのネットワークはメーカ独自のものがほとんどで、異なったメーカのシステムの接続にはほとんどの場合、ゲートウェイにより接続してきました。紙パルプ産業においては、欧米からの設備が導入されることも多く、例えばPROFIBUS-DPによる制御ネットワークが設備にそのまま付設されてきました。
 異なったメーカのDCS、またはPLCシステムに対しても、ハード的にはEthernetが接続できますが、大きな問題はシステム間(工程間)のデータの受け渡しの通信技術でした。日本では、FAシステムにおいてはFL-Netがありますが、大量のデータを扱うPAシステムではほとんど導入されていません。

図2 従来型のミルワイドシステム例

図2 従来型のミルワイドシステム例


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