技術情報
HOME | 技術情報 | センサコラム |「計測技術2005年6月号」Vol.01

センサコラム「計測技術2005年6月号」Vol.01

メンテナンス機能が進歩したマイクロウェ−ブ式レベル計

レベルセンサについて

 一般的にレベルセンサの多くは、それがレベル連続測定(レベルの変化範囲全体を計測する方法)でも、ポイント測定(全体計測変化の内、上限や下限など特定のレベルに境界面が達したことを検出する方法)でも、いずれの場合でも多少に拘わらず測定物質の特性の一つである「物性」を直接利用している。例えば、フロート式や圧力式などは測定流体の比重を、静電容量式は誘電率を、また超音波式は超音波が伝播する媒体中の超音波の速度がなどがある。さらに粉粒体の場合は、粒子形状・粒度見掛比重・安息角・水分などの特性が挙げられます。そしてこれらの特性は、運転条件・測定環境などにより大きく変化するという計測上好ましからざる現象を呈するという性質を持っている。

 測定対象物の性状や運転条件の比較的安定した大型貯蔵(備蓄)サイロから、これら諸条件が頻繁に変化する小型プロセスタンクまで、様々なアプリケ−ションにおいて安定した信頼性の高いレベル計測が要求される今、メンテナンス機能、製品に与える影響や外部要因の変化(測定対象物の液比重変化や付着性などの性状、運転条件の変化)等に対する優位性から、非接触方式によるレベル計測が多用されている。中でもインテリジェント化に加えたIT技術の進歩から、近年では超音波式・マイクロウェ−ブ式レベル計が広く使用されるようになっている。ここではメンテナンス性やコストパフォーマンスに優れたマイクロウェーブ式レベル計について述べる。

マイクロウェーブ式レペル計の概要

 マイクロ波は電磁界振動であるため、マイクロ波の伝播には媒体を必要としない。言い換えれば、真空中(負圧)でも伝播することができ、かつ減衰しにくい性質を有している。

 このため、泡・ガスやベ−パの影響を受けにくいなど、計測に優れた特性があり、この特性を応用したものがマイクロウェ−ブ式レベル計である。マイクロ波を応用したレベル計測には、パルスレ−ダ方式とFMCW方式(連続波周波数変調方式)が使われている。

 つぎにこれらの各方式の動作原理と特長を説明する。

動作原理

1. パルスレ−ダ方式

 パルスレ−ダ方式はセンサのアンテナから発信されたマイクロ波パルスが、測定対象 物表面で反射し、反射パルスとして再びアンテナに受信されるまでの往復伝播時間を測 定し、測定対象物のレベルに比例した電気信号を取り出すレベル計である。

2. FMCW方式(連続波周波数変調方式)

 FMCW方式はセンサのアンテナから周波数が連続的に変化するマイクロ波を発信す る。ある時間(t0)に発信したマイクロ波(周波数値:f0)は、測定対象物表面で反 射しアンテナに受信されるが、その周波数は変化しない。一方、その時点(t1)で発信 されるマイクロ波(周波数値:f1)の周波数は、マイクロ波がアンテナから測定対象物 までの往復に要した時間分だけ既に変化している。この時の受信信号と発信信号の周波 数差(△f=f0−f1)は、マイクロ波の伝搬距離に比例するため、この△fを計測する ことで測定対象物までの距離を計測することができる。



123次のページ→センサコラムindexページへ

事務所所在地 サイトマップ English