技術情報
HOME | 技術情報 | センサコラム |「紙パルプ技術タイムス2006年2月号」Vol.04 

センサコラム「紙パルプ技術タイムス2006年2月号」Vol.04

6.構成部品の仕様

6.1 インジェクションシステム

 ライブインジェクションシステム(図3)は、MicroSAM TMのような小型のガスクロマトグラフの要求を満たす最適なシステムとなっており、このシステムでは、2段のインジェクションが採用されている。旧来の方法とは異なり、サンプルガスは第2流路を経由するので、直接分析流路に流れることはない。第2流路を通ったサンプルガスは、そこでキャリアガスと調圧され、これまでのシステムにありがちなインジェクション量の圧力に起因するエラーをなくすことができた。注入されたサンプルプラグがライブインジェクションを通って排気されている間に、平行する流路のキャリアガスの流れが短時間遮断される。

 その結果、流路内圧力バランスが変化して、サンプルガスの流れが分割され、幅の狭いシャープなインジェクションとしてカラムに導入される。 等温モード分析では、注入されるインジェクションプラグの幅が広ければ、カラムシステムにおけるガス成分のピーク分離は悪化する。 インジェクションの量は時間を制御することでコントロールでき、カラムの負荷能力に応じて調整することが可能である。また、その量はカラムに入る前に検出することができる。

6.2 マルチ・ディメンジョナル クロマトグラフィ

 ガスクロマトグラフィで採用するコントロールシステムでは、注目するガス成分を集中的に分析できることが要求され、この機能を発揮するにはバルブがこれまで採用されてきた。バルブは、当然分離流路に設けられるので、分離結果に大きく影響を与える。

 MicroSAM TMのような小型のガスクロマトグラフにおいては、高い分離性能を維持するため、理想的な形状や構造を有していなければならず、それゆえ、バルブは適当ではない。採用したライブスイッチングは、バルブフリーであり、かつこれらの要求に完璧に沿っている。(図4)

 このライブスイッチングというシステムはニューマチックではあるが、ホイーストンブリッジの原理に従って動作する。 前処理カラムとメインカラムと呼ばれる2つのカラムが、このシステムのブリッジ対辺に接続されており、2つの電子レギュレータ(図4中のP2,P3)はシステムの第2流路に抵抗を経て、キャリアガス流を供給している。これらの電子レギュレータは、ブリッジの対辺への流れの量と方向を決定するのに用いられている。

 P2の入口圧力を一定にしておき、P3の出口圧力をそれよりわずかに変化させると、分離流路内において可動部品なしに、前処理カラムからメインカラムへのガス流が作られたり(トランスファ)、前処理カラムを通ったガス流をメインカラムに流さずバイパス(カット)させたりできる。 P1の圧力をP2より大きく下げると、前処理カラムのガス流れを逆流できるので、高沸点物質がシステムに残らないよう、注目物質が前処理カラムを通り過ぎた直後に、前処理カラムをバックフラッシュさせるわけである。

  逆流速度が速いのでバックフラッシュの時間をかなり短く出来る。さらに、バルブを使わないのでシステムを高温に保つことが可能である。



←前のページ12345678次のページ→センサコラムindexページへ

事務所所在地 サイトマップ お問い合わせ English