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センサコラム「紙パルプ技術タイムス2007年2月号」Vol.01

PCS7−新世代型DCSへ

潟mーケン システムエンジニアリング部 中川 雅造

1.レベルセンサについて

 1975年のDCS(分散型ディジタル統合計装制御システム)が製造業に登場して30年が経った。紙パルプ工場においても、80年代の後半から日本の計装メーカのDCSが紙パルプ製造の高速化・高品質化の流れに沿って続々と導入されたが、現状では全体の約900システムのうち1/2が20年以上の稼動となっており、老朽化,メーカの受注停止もあってその保守に大きな苦労を伴っている。(紙パ技術協会の自動化委員会の調査結果より)。
  そして、設備の更新についても最近各紙パルプメーカの紙製造ライン一式の大型更新が相次いで発表されている。海外でも同様の状況であり、2000年に入ってから紙パルプ工業において工場の更新,新設が次々と実施され、その中でもSIEMENS社の新世代型DCSである。”SIMATIC PCS7”(96年発表)の導入が続々と進められている。
  潟mーケンは99年にSIEMENS AG(ドイツ)のオートメーション・ドライブシステム事業本部(A&D)及びシーメンス梶iSKK)と提携契約を結び、またSKKの特約代理店としてSIEMENSのPLCのプロダクト販売からさらにSIMATIC PCS7,STEP7によるシステムインテグレーションも進め、特にPCS7についてはこれまで10件近くのJOBを実施している。また、SIEMENSの計器(レベル伝送器,圧力伝送器,バルブポジショナなど)、分析計も取扱っている。
  日本の紙パルプ工場においても、最近PCS7の導入が進められ始めているが、新世代型DCSと言えるPCS7導入に向けて、その詳細について紹介をする。

2.製紙工場のDCS‐ミルワイドシステム

 日本の製紙工場におけるDCSは、当初から上位の情報システム組み合わされたシステムである、ヨーロッパ型のミルワイドシステムとして設置された。その内容を表1に示す。また、図1に導入例を示す。
1992年発行の「紙パルプ計装制御システム」では、次のように記されている。

2-1.日本のミルワイドシステムの特徴

@ パルプ部門を対象としたものはほとんど見当たらず、抄紙機以降のプロセスのシステム化に取組んだものになっている
A 複雑なオーダーエントリーを扱う本社営業部門のコンピュータと接続し、コーポレイトワイドな要素を含む形になっている
B 計量管理ならびに状況把握に主眼が置かれていてプロセス情報を扱っておらず、DCSがシステムのベースになっていない
C メーカ主導で作成されているが、パッケージ化の方向ではなくハードウェア中心に、その工場に見合ったものがその都度作られている
D 合理化の遅れている仕上工程に他産業のFA化技術を適用して、その省力化を達成することが一つの大きな目標になっている。
 
上記の特徴はやや古く、現状ではDCSがほとんど導入されている。

図1.国内製紙工場のミルワイドシステム
図1.国内製紙工場のミルワイドシステム

a. オーダーエントリーシステム
b. 生産最適スケジューリング
c. 生産計画指図
d. 生産進捗管理
e. 製品在庫管理
f. 出荷計画・納期管理
g. 資材調達管理
h. 物流管理
i. 品質試験情報システム
j. エネルギー経済運用システム
k. 請負作業管理
l. 原価管理
m. 設備保全システム
n. 異常時の即応体制
o. 各種レポーティングシステム

表1ミルワイドシステムの内容

2-2.日本のミルワイドシステムの分類

(1) 大工場でのきめ細かい管理
日本の大きな紙パルプ工場は世界でも有数のものだが、多品種小ロット化が進んで品種が膨大になり、ミルワイドシステムが導入されている。的確な生産スケジューリングとその徹底、ならびに操業状況を迅速に把握することを目的としたシステムである
(2) 新設部分のみを対象としたもの
大型抄紙機の建設に合わせて、計装化の遅れている既存部門はそのままにして、新設部分のみを対象に計画されたミルワイドシステム。特にマシンから仕上工程を経て倉庫に送られるまでの、一連の処理のハンドリングがシステム化に適したレイアウトになっている。また設備と同時にシステムが計画され、物の流れと情報の流れを一元管理するシステム
(3) 仕上工程のFA化を中心としたもの
仕上工程は紙パルププロセスの中で最も労働集約的な部門で、その合理化は他のプロセスのよるに計装化によって達成できない。物のハンドリングを自動化し、物に付随する情報をトラッキングすることによって、種々の合理化を達成するシステム化が必要である


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